株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

前回の「制作現場から」でご報告した革靴製造マニュアル。
先日、弊社スタッフがご納品に伺ったところ、
その出来栄えに大変満足していただいたとのこと。
はじめのうちは、「靴づくりがマニュアルなんかになるか!」
と懐疑的だった職人の方も、ご自分が長年にわたって培ってきた技が、
こうしてマニュアルという形になったことに、大変喜んでおられたそうです。
弊社スタッフが3ヶ月にわたって職人さんと向き合い、
取材・打合せを経て完成した基本原稿が私の手元にきてから約1ヶ月後のことです。

私の仕事は、校正・編集・レイアウトをして、ご納品の形にすること。
これまで多くのマニュアルを制作してきましたが、
170ページのマニュアルづくりに約1ヶ月もかかったのは初めてでした。

新人さんがこのマニュアルをもとに作業ができるか、
という視点で原稿を読み、校正・編集していくわけですが、
ここまでかかる時間は他のマニュアルと大差ありません。
大変だったのは、膨大な写真の扱いです。
掲載数を数えてみたら、593点ありました。
撮った写真は、その何倍にもなります。他に、図版が60点ほど。
基本原稿の段階で、各写真には、力を入れる方向や道具を動かす方向などが
矢印等で示されています。
けれども仕上げの段階では、写真を再度1枚1枚吟味し、
他にもっとふさわしい写真があれば選び直し、
最も効果的に見せるようトリミングをし、
原稿の指示に従って、矢印や説明の文言等を入れていきます。
ここで、矢印の長さや角度、位置が重要になってくるわけです。
単にざっくり方向を示す矢印なら簡単なのですが、
そこに職人の技を表さなければならず、
何度も原稿作成スタッフにダメ出しをくらいながら、
1枚1枚仕上げていきました。

現場に一度も足を運んでいない私でも、
この工程部分の作業はできるのではないかと最後には思ったほど、
どっぷり職人の技に浸かった1ヶ月でした。

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