株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

もったいない!

Posted on 10月 - 13 - 2011

先月、ワンガリ・マータイさんが亡くなられた。
ご存知の方も多いと思うが、マータイさんは、“もったいない!”という日本語を
世界に発信した人である。彼女の業績は、「素晴しい」の一言に尽きる。

実はマニュアル屋さんも、この“もったいない!”という言葉をよく使う。
「同じことを繰り返すなんて、何ともったいない!」
「ノウハウが属人化している。何ともったいない!」
「まさに、もったいない! この上ない」
こんな感じで、ときに力を入れて熱っぽく語る。本当にそう思うのだ。
貴重なノウハウや知恵が、個人の頭の中に埋まっている。
「あれは、彼一流のやり方だから・・・」
「彼のセンスは真似できない・・・」
「別に僕はそれほど変わったことはしていないよ」
・・・・・・・

なぜ、もっと「形式知」にする努力をしないのかと思う。
頭の中にあるモヤモヤしたものを言葉にし、文字にする。
それを「マニュアル」という形にする。
文章にすれば一行足らずで済むが、
実際にはそれ相当の時間やエネルギーを必要とする。
しんどい作業を何ヶ月と続けなければならない。
だから、途中で何度もメゲる。
「ここはもう少し具体的にして下さい」
「この文章、意味が通じません」
「主語をはっきりさせて下さい」
といったチェックを原稿に入れる。
ガッカリしたり、うんざりするだろうなぁーと思いながら、
チェックの付箋を付ける。
ヘロヘロになった顔が幾つも浮かぶ。
こんなことを強いるマニュアル屋さんは、ホントにひどい人である。
しかし、モヤモヤしたノウハウを、マニュアルという形にしっかり納めるのが、
マニュアル屋さんの仕事。
因果な商売である。

それもこれも、ノウハウがみんなに活用されないのは、
“もったいない!”と思うからである。
そんなわけで、マータイさんには以前から親近感を持っていた。
“もったいない!”という言葉をよく使うものとして・・・。
もちろん、引き合いに出すのはあまりにも失礼かなとも思うが、
これは事実である。
本当に亡くなられたのは残念である。ご冥福を祈りたい。

社員に言った。
「いい人って、ホント早死にするなぁー」
「大丈夫ですよ、マニュアル屋さんは」
「ん? 何で・・・」
「みんなに憎まれてますからー」
「えっ、そんなに人気ない?」
「あると思ってるんですか!!」
「・・・・・・・」
あぁー、毎日ホントにシンド!

2011.10.13<No.80>