株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

閑話(友がみな……)

Posted on 9月 - 14 - 2017

先日、大学時代の仲間と40数年ぶりに会う機会があった。
仲間の一人が亡くなったために、それを偲んで集まったのだが、
「偲ぶ会」というより「同窓会」とでもいえるような盛り上がりだった。

40数年という歳月は、まず外見をいちじるしく変える。

「悪い、誰だっけ?」
「何言ってんだよ、俺だよ!」

そんなやりとりがあちこちで交わされる。
しかし、一瞬の表情の変化で、あっと言う間に学生時代に引き戻される。
そして、話がはずむ。

「あの時、お前が言ったこと、今でもはっきりと覚えてる」
「えっ、俺はまったく記憶にない。そんなことホントに言ったー?」

同じ時代の空気を共有した仲間たち。
ただただ懐かしく、うれしいひと時だった。
この連帯感とでもいえるような気分の高揚は何なのだろうか。

綾小路きみまろではないが、「あれから40年」である。
外見が変わり、環境が変わり、立場も変わった。
それぞれに悲喜こもごものドラマがあり、一喜一憂した40年。

今も病気やケガと戦っている奴もいる。
しかし、みんな笑顔だ。そんな笑顔を見ながら、
なぜか石川啄木の短歌が浮かんだ。
「友がみな  我よりえらく見ゆる日よ」
別に引け目を感じたという訳ではない。
「みんな苦労してきたんだなぁ。頑張ってきたんだなぁ」
ということを、その顔に刻まれたシワに感じたのである。
そのシワに素直に感動した。
頑張ってきた仲間たち。
これが最初で最後になるかもしれない仲間と手を握って別れた。
「またな……」

家路を急ぎながら、呟いた。
「友がみな  我よりえらく見ゆる日よ  花を買い来て妻としたしむ」
啄木の心境とはいささか違うが、
残りの人生も「頑張ろう!」とあらためて思った。

2017.09.14<No.222>