株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

躾ける!?

Posted on 4月 - 14 - 2016

企業内研修の講師をしている友人と久し振りに会った。
お酒の酔いが回って饒舌になった友人曰く、
「ゆとり世代の教育は、ホント難しい。ちょっと注意すると、すぐ涙目になるんだぜ。
すごく酷いことを言ったみたいで、こっちがドギマギしてしまうよ」
彼ほどではないが、マニュアル屋さんにも経験がある。
作成をお手伝いしているマニュアルは、
まさにその「ゆとり世代」が教育の主な対象なのだから。
現場の教育担当者が嘆いているのを耳にする機会も多いし、
その対策を話し合うこともある。

ここ数年、いわゆる「ゆとり世代」と呼ばれる若者たちが、
今続々と入社してきている。この世代の特徴の一つとして、
打たれ弱い(プレッシャーに弱い)ということが挙げられる。(諸説あるが……)
つまり、叱られた経験が少ない世代だと言われている。
しかし、社会人となり組織の一員になれば、“叱られる”場面には事欠かない。
仕事の覚えが悪い、やれ仕事が遅い、やれ声が小さいなどなど。
その度に、“涙目”になられては、これは困る。大いに、困る。では、どうする?
「“叱る”しかない。それも繰り返し、だ」と友人は言う。
「仕事の厳しさを、そうやって身につけさせるしかない」
その通りだと思う。マニュアル屋さんも、そうやって仕事を覚えてきた。
いや、マニュアル屋さんの時代には、殴るという荒技?も度々あったが……
結構、殴られた記憶がある。
しかし、それで間違いや失敗の怖さを学んだ、ということは言えると思う。
もちろん、殴って良いとは思わないが、強烈なインパクトがあり、
「もうそういうことはしない」と深く学んだことは事実である。
「失敗から学ぶ」、「仕事の厳しさ、怖さを知る」ことは
どの世代でも必要なことだと思うが、
特にこの「ゆとり世代」には早めに体験させることが、必須事項なのかもしれない。

「おい、マニュアル屋。マニュアルで何とかしろ!」
くだんの友人にハッパをかけられた。
そういえば、思い出した。以前お手伝いした会社で、
マニュアル通りに点検をしなかったことでクレームが起きたとき、
本人を含むチーム全員に賞与のカットが言い渡された。
ちょっとやりすぎではと思ったが、そこのトップ曰く、
「マニュアルを厳守することの重要性を、植えつけたかった。これは、躾の問題だよ」と。
マニュアルに書いていないことでミスが起きたら、これはしょうがない。
次にこの経験を活かせば良い。
しかし、マニュアルに書いてあることをやらなかったら、
これは罰金ものだ、というトップの熱いメッセージがヒシヒシと伝わってくる。

マニュアルを活用して、躾ける。
「ゆとり世代」は、マニュアル世代でもある。
アルバイトなどの経験を通して、マニュアルに慣れ親しんでいるものが多い。
事実、年齢が高い層に比べて、マニュアルに対する抵抗感が少ないとも言われている。
確かに「マニュアルの活用」は、その有効な施策の一つになるだろう。
実は、正直に言うと、これまではいわゆる「躾」の分野とは、
“心理的に”若干距離を置いていた。しかし、考えてみれば、
「マニュアル通りに仕事をする」ということを厳守させることは、
まさにそういう“躾”をすることにほかならない。
これからは、マニュアル屋あらため、「躾け屋」としても活躍していきたい。
そう思わせた、友人とのひと時だった。

しかし、ほどほどにしないと、ますますただの“頑固オヤジ”になってしまいそう。
クワバラ、クワバラ。

2016.04.14<No.188>