株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

急がば廻れ!

Posted on 6月 - 11 - 2015

このところ、業務改善をテーマにマニュアルづくりに取り組む会社が増えてきている。
いつも言っていることだが、マニュアルは業務改善を進める上で大きな役割を果たす。
バラバラな仕事のやり方を、一番良いやり方に統一する。
この取り組み自体がすでに業務改善になっているのだが、
さらにマニュアル化という、見える化・形式知化することで、一層改善がしやすくなる。
つまり、タタキ台としてマニュアルは、機能するわけである。
事実、これまで数多くお手伝いをしてきた会社では、
マニュアルを改訂・更新することで、業務改善がハイピッチで進んでいるという、
嬉しい報告もいただいている。本当に、マニュアル屋さん冥利に尽きる。

マニュアルの作成・活用・改訂のサイクルを廻すことで、
業務改善は“活動”として継続されていく。だから、成果が出ないわけがない。
もちろん、このサイクルを廻すためには、それなりのパワーがかかる。
途中で投げ出してしまう、つまり、改訂がストップしてしまう会社も多い。
しかし、廻すことによって得られる成果は、直接的な業務の改善はもちろん、
それを続けることによる社員の問題意識や改善意識の醸成、
平たく言えば、自分が当たり前にやってきた業務を見直す視点を養えるということである。
もっと良いやり方がないか、もっとお客様に喜んでもらうには、
もっと時間を短縮できないか、などなど。
それを皆で考え、マニュアルに反映させ、それを活用し検証する。
さらに、決められた「会社の基準」を全員が守ることによる一体感づくりなど、
多岐にわたってマニュアルは大いに貢献するのである。
まさに、“マニュアルさまさま”、である。

最近こんなことがあった。
「業務改善をマニュアルでやりたい」という申し入れに、二つ返事で引き受けた。
ところが、蓋を開けてみると、どうも勝手が違う。
どうも食いつきが悪いというか、反応がイマサンなのだ。
おかしいなと思って、よくよく聞いてみると、
業務の問題というより、会社の問題の方がより切実なのがわかった。
もちろん、大きな意味では業務改善なのだが、入り方が違うのだ。
何が問題なのかを明確にして、それをマニュアル化するというのが一般的な流れだ。
この会社のように、色々あって何が問題なのか、
何から手をつけたら良いかわからない、という状況では
すぐにはマニュアル化に踏み出せない。
問題を絞りきれないままにマニュアル化をすれば、
これが今自分たちが抱えている問題の解決につながるのかはなはだ疑問、
という事態に直面してしまう。これでは、進まない。

そこで、問題を解決するためのテーマ・糸口を話し合い、
これは人事制度の問題、これは社内コミュニケーションの問題、
これは管理職の部下育成の問題……などに整理をすることから始まったのである。
そこから、マニュアルにすべきテーマを見つけ出すというステップを踏んだ。
その結果、参加メンバー皆が、
「これをマニュアルにすれば、問題の解決・改善に役立つ」と納得したのである。
マニュアル化に取り組むメンバーの意気込みが変わったのは言うまでもない。
急がば廻れ、である。

軽々しく、二つ返事で引き受けるものではない。反省……。
本当に幾つになっても、勉強である。
マニュアルづくりはマニュアル屋さんの生業だが、
マニュアル屋さんをいつもビシビシ鍛えてくれる気の置けない奴でもある。
あーぁ、毎日ホンとシンド!

2015.06.11<No.168>