株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

当世、職人気質

Posted on 8月 - 11 - 2016

「職人」という言葉には、何となく近寄りがたいイメージと
畏怖の念を感じてしまう。
「この道一筋」「腕一本で勝負する」といった「職人気質」も、
ただただ“かっこいい!”と思ってしまうのだ。

ここ数年、「職人の技」をマニュアル化する機会が増えた。
だから、当の職人に会って色々お話を伺うのだが、これが面白い。
共通するのは、全員、無口。そりゃ、そうだ。
職人=無口、口下手、飲むのは日本酒、好きな曲は演歌、が通り相場である。
おしゃべりでジャズが好き、チーズを肴にワインを嗜む、なんていうのは、
「職人」の柄ではない。ポケモンGOで遊ぶなんて、もっての外である。

しかし、時代は変わる。
最初は、無口。次第に、口調が滑らかになり、最後は、饒舌。
これでは、人見知りをする、そこらのおっさんと何ら変わらない。
当然、パソコンなどは、使わない……はずである。
「思いついたこと、まとめたんですが……」と、
なぜか、大量のデータが日曜日に送られてくる。オイ、オイ、オイ、である。
「職人の技をマニュアルにする」という目的からすれば、
これはありがたいことなのだが、
どうも勝手が違うというか、想定外の行動に驚かされる。

友人の娘さんが、聞いたそうである。
「手に職をつけろっていうけど、お父さん、なんにもないね」
父親曰く、
「お父さんはな、口に職をつけてんだ!」と。
友人は、営業マンとして頑張ってきた。
その自負がそう言わせた、と思われる。
この話を聞いて、いいな、と思った。彼も、立派な「職人」である。

「職」という言葉の意味は、職業、しごと、である。
それが、人という文字をつけて「職人」になると、俄然ニュアンスが変わってくる。
本来は、「手先で物をつくる仕事をしている人。大工、左官など」を指すのだが、
現在では幅広い意味で使われており、専門的な知識・技術を持つ“人”を称して、
「職人」と呼んでいる。
そういうわけで、「○○職人」が増えてきているのだ。
だから、いろんな「職人」がいる。
恥ずかしながら、マニュアル屋さんも、「マニュアル職人」と一部で呼ばれている。

ついでに言えば、「職人気質」とは、
「職人に特有の、かたくなだが、実直な性質」とある。
先に紹介した職人の人も、性格的にはこの例に漏れない。
ジャズが好きでワイン好きではあるが……..。
マニュアル屋さんも、頑固だが実直な性格、だと思っている。

これからも「職人の技」のマニュアル化は、どんどん広がっていくことだろう。
どんなユニークな職人と出会えるか、本当に楽しみである。

社員曰く、
「ガンコだけは、職人の域に達しています」
「……」
なんのこっちゃ。それじゃ、ただのガンコ爺になってしまう。
他にもっとあるだろ、真剣に探せよ! 手ぇー抜くなよ、コラッ!

あーぁ、毎日ホントにシンド!

2016.08.11<No.196>