株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

“基本”を問う

Posted on 3月 - 22 - 2018

マニュアル屋さんは、仕事柄「基本」「形(型)」といった言葉に敏感に反応してしまう。

「マニュアルは、“基本”の習得にもっとも威力を発揮する」
「決められたやり方、形(型)をまず身につけることが必要」
などとあちこちで熱弁をふるっているせいだと思う。

今回反応したのは、平昌オリンピックである。
メダリストの多くが、
「理想のフォーム(型)を追求してきました」
「基本を徹底的に繰り返し練習」
「もう一度基本に戻って、鍛え直した」
などと発言するのを聞いて、「そうなのだ!」と一人テレビの前で納得していた。

何事も“基本”を重視することが肝心。基本は、土台づくりである。
しっかりとした土台の上に、高度な技術やセンスをのせていくことで、
期待する成果が求められる。
小手先のテクニックでは通用しない。すぐに壁にぶちあたる。
至極当たり前のようであるが、これがなかなかできない。
なまじ知識や技術を身につけると、できたつもり、わかったつもりになってしまう。
そして、自己流という、言葉は悪いが、自己満足に陥る。
“満足”しているわけだから、そこからさらに成長したり、あるいは壁にぶつかった場合、
なかなか抜け出せない、原因がわからない、そんなことになる。
だから、「初心に帰る」「基本に戻る」ことが大切なのだ。

かく言うマニュアル屋さんも壁にぶつかったとき、自分に問う。
「そもそも、マニュアルって何なんだ」
「マニュアルの果たす役割を一言で言うと……」
「作業分解の基本とは何か」
こうした問いかけとそこからの実践によって、これまで何度も壁を乗り越えてきた。

「“基本”を問う」ということは、原理原則をあらためて確認することであり、
そこに立って現状の問題を見つめ直すことである。そうすると、あれもできていない、
これもできていない、といった不足していることがいっぱい出てくる。
それを一つひとつつぶしていく。
これが問題解決の一番の近道だと思っている。

だからといって、マニュアル屋さんは堅物の求道者などではない。
問題が解決した先のゴールに、ワクワクするような魅力的なものを常にイメージしている。
それは妄想かもしれないが、そうすることでモチベーションが高まり、
行動に移せる妙薬になっている。
ただ残念なことに、現実的にはそうしたゴールがイメージできないことが多いのも事実。
そうした場合、どうするか。マニュアル屋さんは、
ただひたすら“寝る!”。
「明日は明日の風が吹く」。何ともポジティブな解決法?である。
しかし、かのオリンピックで話題になった“カー娘”も言っていたではないか。

「キープ、スマイル。キープ、ポジティブ」と。

これも敏感に反応した言葉の一つである。

2018.03.22<No.235>