株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

マニュアルの現在地

Posted on 11月 - 08 - 2018

「マニュアル」というものに出会ってから、40年近く。
「マニュアルの旗」を掲げてからも、15年以上になる。
そして、現在もこの「マニュアル」を生業にしている。

この間「マニュアル」を取り巻く環境は、大きく変化してきた。
一つは、「マニュアル世代」ともいえる若いビジネスパーソンの登場である。
「マニュアル人間」などと揶揄されてもいるが、
「仕事は、先ずマニュアルで覚える」というアルバイト文化の中で育ってきた彼らは、
「マニュアル」に抵抗感がなく、逆に「マニュアルがない」ことを“驚き”として受け止めている。
「マニュアル」を使う側(学ぶ側)のこうした意識の変化は、
様々なカタチで「マニュアル」の整備を会社(職場)に働きかけることになった。

次に、労働環境の変化も「マニュアル」の必要性を押し上げている。
単能工から多能工へ。
一つの仕事だけではなく、幾つもの種類の仕事を担当しなければならなくなった現代。
それぞれの仕事の「マニュアル」がなければ、“育成”に時間がかかってしまう。
また、「働き方改革」の推進は、業務の見える化・効率化を企業の最優先課題として求めている。
特に、外国人労働者の活用は、「マニュアル」の存在を抜きにしては考えられない。

最後に、技術環境の変化である。
「マニュアルの電子化」に代表されるITの導入は、
従来の“紙”からデータ化・デジタル化を加速させている。
PC上のフォーマットに文字を打ち込むだけで、「マニュアル」が完成する。
「動画マニュアル」は、マニュアルと動画を組み合わせて制作する。
さらに、AIやロボットによる「仕事の転換」は、
マニュアル化の必要性をなくしている領域もあるくらいである。

このような「意識・労働・技術」環境の変化のうねりの中で、「マニュアル」はつくられている。
マニュアル屋さんにとって、こうしたドラスティックな変化は、驚き以外の何物でもない。
しかし、「マニュアルの現在地」は、必ずしもマニュアル屋さんの「現在地」ではない。
様々な仕事においてそうであるように、「変わるものと変わらないもの」がある。
たとえば、原稿づくりにおいてのヒアリング力・分析力・編集力などまだまだ必要であるし、
完成してからの「活用段階」ではそれこそヒトの力なしには成果が出ない。
だから、マニュアル屋さんは、現在「作成・活用・改訂」の一連の流れを
「マニュアルコンサルティング」するという立場で深く関わっている。
この領域は、これからもっともっと拡がると思っている。

ともあれ、「変化」を受け入れながら、
マニュアル屋さんらしい「変化への対応」を模索している現在である。

しかし、「変化」のスピードは本当に速い。うかうかしていられない。
いつか博物館に飾られる日が来るかもしれない。
「昔の人は、紙でマニュアルを、それも自分で作っていました!」
「マニュアル屋、という生業もあったそうです!」
そんなコピーの横に、マニュアル屋さんの写真がある……。
想像するだに、オモシロイ。

あー、毎日ホントにシンド!

2018.11.08<No.250>