株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

ブレない軸

Posted on 11月 - 22 - 2018

「マニュアルのテーマを何にしようか?」
「何が一番問題になっている?」

マニュアルづくりにおいて、こんな会話が交わされることが多い。
どちらかというと、「個別問題対応型」でテーマが決められる。
優先順位を付けるとすれば、やはり現在問題になっていることが選ばれるのは道理である。
マニュアル屋さんのとこには、「テーマ選定基準シート」なるものがあり、
それに基づいてテーマを絞るという作業をするのだが、
やはり「何が問題になっているのか」ということが大きなウエイトを占める。
つまり、成果を早くあげるためには、「問題解決型」の方が良いに決まっている。

「営業の新人が学ぶ教材がない」
「商談の基本ができていない」
といった問題(ニーズ)があれば、「営業の基本マニュアル」や
「商談マニュアル」といったテーマが選ばれることになる。
もちろん、このアプローチでまったく問題はないわけだが、最近面白い取り組みがあった。

「個別問題対応型」のマニュアルづくりは、
①現状はどうなっているのか
②まず仕事のやり方を標準化しよう
③もっと効率的効果的な仕事にするためには、どうするか
という機能的アプローチを重視した進め方だが、
この取り組みは逆で、演繹的アプローチから始まる。

すなわち、
①理念や方針に照らし合わせると、この仕事はどうあるべきか
②本来あるべき考え方・方法を明確にする
③現状のやり方を検証する
という論法で進めるのだ。

現状の雑多な問題から解放されるので、ある意味で「きれいごと」になりやすいし、
ともすれば机上の空論にも陥りやすいが、アプローチとしては新鮮である。
難しいのは、言うまでもなく「理念」を具体的な仕事に反映する作業である。
たとえば、「お客様の満足を追求する」ということは、総論としてはわかるが、
現実の営業場面ではどのような行動・発言・態度がその実践になるのか。
それを徹底的に議論する。これはかなりしんどい作業である。
しかし、「現状」ではなく、「理念」を見つめることで見えるものが、確かにあるのも事実。
会社がめざす「カタチ」というものの輪郭、イメージが徐々に具体的になってくるからだ。

ここでは、現実との対比は極力避けながら進める。
「そうは言っても、現実には難しい……」
という意見はNGというルールを設定しなければ、すぐに否定的な言葉で満杯になる。
そりゃ、そうだと思う。
皆現実の様々な制約や条件の中で仕事をしているわけだから、
頭では理解していても、おいそれとは実践できないのだ。

なぜこんな手間暇がかかることをしているのか。
トップ曰く、
「このマニュアルづくりを通して、ブレない軸を作ってもらいたい」

本来マニュアルとは、
「会社の理念をもとに、考え方や行動・判断の基準となるもの」であるから、納得である。
まだ始まったばかりだが、これからが楽しみである……。

あーぁ、毎日ホントにシンド!

2018.11.22<No.251>