株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

トップの覚悟

Posted on 10月 - 09 - 2014

「今後成長していくための基盤づくりをしていきたい」
若い経営者の方がそう述べた。そして、続けた。
「そのためには、何としてもマニュアル化を進めたい」
マニュアル屋さん、いたく感激した。
人によるバラツキをなくし、よりサービスのレベルを上げていく。
マニュアルは、そのための強力なツールになる。
しかし、成果をあげる、定着させるためには、幾つもの大きな壁を突破しなければならない。

何でもそうだと思うが、問題となるものと真剣に対峙しなければ道は開けない。
まさに、直球勝負である。しかし、当然大きなリスクも伴う。マニュアルもしかり。
それは費用であったり、マニュアルというものへの偏見、
たとえば、画一的、ルールに縛られるといって従わない、
つまり、抵抗勢力への対応もその一つ。
いや、抵抗ならまだしも、反乱勢力になって組織を壊すことさえある。
実際、マニュアル屋さんもそうした事態に何度か遭遇した。

ここで必要なことは、トップの毅然とした態度であり、ブレない志である。
大企業であれば、部門の長であり、中小企業ではまさに社長がその任に当たる。
もちろん、「マニュアルができたので、現場で必要な人は使ってください」といった、
ゆる~い指示では何事も起こらない。現場の抵抗もなければ、成果も出ない……。
「マニュアルをしっかり習得することは、みんなの役割であり責任である」
といった強烈なメッセージを出した場合に、先に言った“不穏な動き” が時として起こる。
平穏な?職場が、突如変貌する。ホントにそうなのだ。
マニュアルは、会社に眠っていた“問題”を顕在化させてしまう。
これが、マニュアルの価値、効果でもあるわけだが、
当事者としては、そうも言っていられない。何とかその場を処理しなければと、焦る。
ここから、マニュアル導入の悲喜劇が始まるわけだが、それはまた別の機会にでも……。

マニュアルづくりは、土台づくりである。
これがしっかりできていなければ、何も積み上がらない。
まさに、砂上の楼閣になってしまう。
どのような土台を作ることができるか。
これはひとえにトップの熱い思い、覚悟にかかっている。
マニュアルを活かすも殺すもそれ次第である。
マニュアル屋さんの役割は、しっかりとした土台ができるように
アドバイスとサポートをすること。
時に、抵抗勢力との戦いの最前線に駆り出されることもあるが、
主役はやはりその会社の人間である。
解決の仕方は、100社あれば100通り。
力でねじ伏せるところもあれば、曖昧な形で終結させるところもある。
この土台づくりとしてのマニュアル化が引き起こす人間模様、会社模様というのは、
本当に面白い。まさに、ドラマである。
マニュアルを通して、土台をつくる。
冒頭にあげた会社は、それに真っ向勝負する。大いに期待したい、と思っている。

社員から突っ込みが入った。
「勝負するのはいいんですが、見切りは早くしてくださいよ」
「何のことを言ってんだー」
「パチンコのことですよ。この間、入れ込んだでしょ?」
「……」
しかし、なんですなぁ、人生なかなかうまくいかないもんで……。
ダメだ。しばらく静かにしてよっと。
あーぁ、毎日ホンとシンド!

2014.10.09<No.152>