株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

うれしい話

Posted on 1月 - 14 - 2016

「マニュアルが千ページもあって、使われていないので困っている」
「うちはまったくマニュアルを必要としていない。
みんな頑張って仕事を工夫しているよ」

ある経営セミナーで、こんな発言があったとのこと。
このセミナーに参加された経営者の方曰く、
「作成・活用・改訂のサイクルを廻すという考え方がないんですよ」
「これまでのネガティブなマニュアルの捉え方から、一歩も先に進んでいませんね」
そして、曰く、「よっぽど、マニュアル屋さんを紹介しようかと思いましたよ」
うれしい話である。

この会社とはマニュアル作成のお手伝いをして、もう3年の付き合いになる。
マニュアル屋さんが、常日頃から力説している
「マニュアル、こうあるべし」という考え方を本当によく理解してくれている。
このお話を伺ったとき、正直とてもうれしくありがたかったことを覚えている。

千ページだろうが、1万ページだろうが、それが必要な習得内容なら、
ページ数は関係ない。それを活用する仕組みを設計すれば良いだけである。
現に、良品計画(無印良品)は、1万ページものマニュアル類を活用し
更新し続けているのだから。
「作って、終わり」「古くなったから、改訂する」といった考え方では、
成果を生み出す仕組みは到底作れない。
また、「マニュアルを必要としない」という、これもよくある意見だが、
マニュアル屋さんとしては、これも信じられない。
従業員の様々な経験やノウハウを、
どのように会社のノウハウ・財産にしているのか。
「頑張って仕事をしていた人」が突然退職してしまったら、
引継ぎはどうするのだろうか。
同じミスや効率の悪い仕事を何度も繰り返していないだろうか、
などなど、余計なお世話だと思うが心配してしまう。

多くの経営者が、「マニュアル」をよくわからないままに作成したり、
はなから「マニュアル」を受け付けないといった態度に出ることは、
よくあることである。
確かに、会社の経営を考えると、「マニュアル」の優先順位は低い。
いたって、低い。それよりも、売れる商品づくりに邁進する。
これが、普通である。
「ちょっと利益が出たから、研修でもやるか」という会社は多いが、
「ちょっと利益が出たから、マニュアルでも作るか」という会社は、
残念ながら聞いたことがない。
マニュアル屋さん、別にいじけているわけではない。これが、現実である。

しかし、面白いといっては語弊があるが、
「マニュアル」を導入しようとする会社の現実は、切実である。
「バラバラなノウハウを、何とか一本化したい」
「属人化しているノウハウを、見える化したい」
「もっと効率的な方法を、標準化したい」
さらには、
「マニュアルをもとに、全社で業務改革に取り組んでいきたい」
「会社が今後成長していくためには、マニュアルが欠かせない」
といった並々ならぬ決意を持って、取り組むところもあるのだ。
マニュアル屋さんがお手伝いしている会社の多くは、こういったところである。
こうした会社には、「マニュアルをどう捉えるべきか」ということを
よく理解してもらってから、導入を決めてもらっている。
「始めたら、終わりがない活動」、これがマニュアル屋さんが言う「マニュアル」だから、
取り組む方も、それなりの覚悟がいるのである。

冒頭の経営者は、こんなマニュアル屋さんに辛抱強く付き合ってくれた。
感謝の思いでいっぱいである。

2016.01.14<No.182>