株式会社クオーレ

マニュアルの作成・活用・改訂

「マニュアル」に注目!

Posted on 12月 - 22 - 2016

ちょっと、いやかなり古いが、30年ほど前に韓国大使館の人に言われた。
「このマニュアルは、凄い。ぜひ我が国でも広めたい」
「ありがとうございます」
「ところで、何年ぐらいソウルに居られる?」
「えっ、それは……」
といった会話をした記憶がある。

当時マニュアル屋さんが勤めていた会社はソウル支店どころか
海外事業そのものがなかったので、結局実現しなかった。
韓国に関するニュースを見ると、そんな昔のことがフト思い出される。

その韓国が、今やたらと「日本のマニュアルを見習え!」といった記事を掲載している。
曰く、
「まさかの地震で、信じられるのは日本製マニュアルだけ」
「日本の地震対応マニュアルは、しっかり稼働している」
「東京都が作成した災害対応マニュアル『東京防災』に注目」
などなど。

これは、この9月に韓国史上最大の地震に見舞われたことが、その理由である。
「自国に比べて、日本は進んでいる」との論調が多いが、それもそのはずである。
日本は、世界で発生する地震の10%が集中している地震大国である。
地震への備えを否応なく迫られているのだ。
建築物の耐震設計の徹底やライフラインの確保といったインフラ整備など、
官民あげての防災システムづくりが構築されている。
そして、この取り組みの中心をなすのが、
マニュアルとそれに基づいた反復訓練の徹底である。
だから、「日本のマニュアルを見習え!」はその意味で正解だと言えるだろう。

マニュアル屋さんとしては、
お隣の国に「マニュアル」が注目されるのは正直うれしい。
友人のイタリア人には、「マニュアル? 何それ!」ってな感じで言われているので。
国民性や文化の違いによって、「マニュアル」の捉え方も大きく違ってくるのだろう。
余談だが、マニュアル屋さんは海外に「日本式マニュアル」を普及したいという
夢を持っているのだが、イタリアは……外すことにしている。

いずれにしても、その国の文化や価値観を踏まえた、
その国ならではの「マニュアルのあり方」が必要だろうと思う。
早くどこかの国で、マニュアル」に取り組んでみたい。
急がなければ、「マニュアル屋さん」ではなく、
「元マニュアル屋、現ただのボケ老人」になってしまう。

クワバラ、クワバラ。

2016.12.22<No.205>